Bluetooth LE搭載温度ロガーが モデルナ社の新型コロナウイルス感染症ワクチン導入をサポート

SHINYEI

NordicのnRF52810 SoCを採用し、神栄テクノロジーの温度ロガー「TempView」が、ワクチンの保管・輸送時の温度監視とレポーティングを実現

超低消費電力無線ソリューションのリーディング・プロバイダーであるNordic Semiconductor(OSE:NOD、以下Nordic)は本日、神戸に拠点を置く神栄テクノロジー株式会社(本社:神戸市中央区/代表取締役社長:岸本 勝、以下 神栄テクノロジー)が、同社の温度ロガー「TempView」GT002-T-DFのワイヤレス接続用にNordicのnRF52810 Bluetooth® Low Energy (Bluetooth LE)System-on-Chip(SoC)を採用したと発表しました。このソリューションは、日本の多国籍製薬会社である武田薬品工業株式会社によるモデルナ社の新型コロナワクチン(mRNA-1273)の国内導入に用いられます。「TempView」は、モデルナ社のワクチンの保管および国内輸送時に、-20°C ± 5°Cの温度を確実に維持するようモニタリングする装置です。 

ワクチンの輸送および物流の信頼性向上を目的に設計された「TempView」GT002-T-DFは、外部温度センサ式で小型かつ軽量なデータロガーです。「TempView」は、倉庫等の屋内保管時の温度管理に適した「保存モード」と、トラックやコンテナでの輸送時の温度管理に適した「輸送モード」の2つの測定モードを備えており、ワクチンが卸業者を経て医療機関等の接種会場に届くまでの流通過程全体にわたり、ワクチンの温度の監視とログ収集が行えます。

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Nordicの開発キットのおかげで、評価ボードを自社で製作する必要がなく、開発初期段階の評価時間を短縮できました。
神栄テクノロジーの計測・試験機器事業部の一色 宏昭氏

NordicのnRF52810 SoCベースの太陽誘電モジュールによるBluetooth LE接続で、温度データをデバイスからユーザのBluetooth 4.0以降のスマートフォンに送り、スマートフォン上のiOSやAndroidアプリ「TH View」を使って輸送・保管時の温度計測データの解析レポートやグラフを自動で生成できます。また、コンパニオンアプリを使えば、デバイスの設定や操作もリモートで行えます。ワイヤレス接続に加え、NordicのnRF52810 SoC搭載の太陽誘電モジュールは、SoCの32-bit 64MHz Arm® Cortex™ M4プロセッサにより「TempView」の温度データログ収集ソフトウェアを動作させます。 

「TempView」はCR2450型リチウムコイン電池で稼働し、Nordic SoCの超低消費電力特性などにより、用途に応じ保存モードで約180日間、輸送モード(25℃の場合)で約14日間の連続稼働が可能です。nRF52810は消費電力を最小限に抑えられるよう設計されており、2.4GHz無線で4.6mAのピークRX/TX電流、およびNordicのnRF51シリーズのSoCと比較し最大80%消費電力を削減する完全自動式電力管理システムといった特長を備えています。

また、NordicのnRF52810マルチプロトコルSoCには、Arm Cortexプロセッサと、低エネルギー消費の2.4GHzマルチプロトコル無線(Bluetooth 5.2、 ANT™、および独自仕様の2.4GHz RFプロトコルソフトウェアをサポート)、192kBのフラッシュメモリと24kB RAMが搭載されています。nRF52810 SoCには、Bluetooth 5認証済みのRFプロトコルソフトウェアであるNordicの S112 SoftDeviceの最新版が付属します。S112は、Bluetooth LEの2Mbps高速機能をサポートしています。

神栄テクノロジーの計測・試験機器事業部の一色 宏昭氏は次のように述べています。
「『TempView』の製造にあたり、当社がNordicのnRF52810 SoCベースの太陽誘電モジュールを採用した理由は、SoCのサイズやコスト、そして高いRF性能によるもので、そのおかげもあり物流向け温度ロガーに求められる仕様基準を満たすことができました。」 

「Nordicの開発キットのおかげで、評価ボードを自社で製作する必要がなく、開発初期段階の評価時間を短縮できました。その結果、通常よりもはるかに短い期間での『TempView』の開発につながりました。」