Smart home
Low power wireless connectivity solutions for smart home
低消費電力ワイヤレス接続ソリューションの世界的リーダーであるNordic Semiconductorは、建築用錠前メーカーの美和ロック株式会社が、日本市場で商業的に利用可能なMatter-over-Thread対応スマートロックの先駆けとなる同社の新製品「「PiACK HOME PG」」に、NordicのnRF5340 SoCが搭載されたと発表しました。「PiACK HOME PG」は、Google Home、Amazon Alexa、Apple HomeなどのMatter対応スマートホームエコシステムと統合可能で、ユーザーはThreadボーダールーターを備えたハブ機器を通じて、自宅のドアを遠隔から施錠・解錠できます。
Matter-over-Thread接続に加えて、「PiACK HOME PG」にはテンキーによるPIN入力、NFCカード認証などの代替アクセス手段も用意されています。また、ドアの開閉状態を検知する磁気センサーも備え、ドアの開け放しや不審な開閉があった場合に、スマートフォンアプリへ通知を送信することで、セキュリティを強化します。
美和ロックで取締役執行役員商品開発本部長を務める木下 琢生氏は、次のようにコメントしています。「このスマートロックは日本の住宅環境に特化して設計されており、高い信頼性と耐久性を保証する厳格なテストにも合格しています。Matterプロトコルを活用することで、ユーザーはPiACK HOME PGを他のIoTデバイスやホームアシスタントと統合し、シームレスなスマートホーム体験を楽しむことができます」
「Matter-over-Threadを実現するための要件を評価した際、十分なメモリ容量が不可欠であることが分かりました。この要件に最適だったのが、NordicのnRF5340 SoCです」(木下氏)
nRF5340はデュアルプロセッサと大容量メモリを搭載しており、アプリケーションプロセッサは高性能に最適化され、128または64 MHzで動作(電圧周波数スケーリング機能付き)、1MBのフラッシュと512KBのRAM、浮動小数点演算ユニット(FPU)を搭載。ネットワークプロセッサは64MHzで動作し、低電力効率(101 CoreMark/mA)に最適化され、256KBのフラッシュと64KBのRAMを備えています。
「高度なスマートロック技術と、Nordicの高性能かつ技術サポートが充実したSoCを組み合わせることで、現代のスマートホームや集合住宅に最適な、高性能・安全・使いやすいスマートロックソリューションを開発することができました」(木下氏)
さらに利便性を高めるために、「PiACK HOME PG」はnRF5340 SoCの2.4GHzマルチプロトコル無線を活用し、Bluetooth LE®接続にも対応。これにより、ユーザーは「MIWA Support」アプリを使用して、スマートフォンで簡単にロックの設定やアクセス管理が行えます。
このスマートロックは、標準使用時には単三電池4本で1年以上のバッテリー寿命を実現しており、これはnRF5340 SoCの超低消費電力設計によるものです。nRF5340の無線は先進機能を備えつつ、消費電流を最小限に抑えており、送信(TX)時の電流は0 dBmで3.4mA、受信(RX)時は2.7mAです。
「nRF5340を採用した最大の理由は、Matterを実行するのに十分なメモリと、超低消費電力性能、そしてNordicの優れた技術サポートがあったからです」(木下氏)
「また、nRF Connect SDKに含まれるサンプルコードは非常に機能が豊富で、独自アプリケーションコードの開発において非常に有用なリソースとなりました。」(木下氏)
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