Nordic Semiconductor nRF9160とnRF52832を搭載した トラッカーとゲートウェイが家族や資材の位置情報をトラッキング

07
Jan
2021
Oslo, Norway
Eng日本語简体
IoTBank

Nordic nRF9160 SiPのLTE-M接続機能を使用し、IoTBankの「まもサーチ2」は、人や資材の位置情報をクラウドベースプラットフォームへ定期的に転送

超低消費電力無線ソリューションのリーディング・プロバイダーであるNordic Semiconductor(OSE:NOD、以下Nordic)は本日、東京に拠点を置くテクノロジー企業、株式会社IoTBank(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:曲 亮、以下IoTBank)が、LTE-M/NB-IoTモデムとGPSを搭載したNordicの低電力System-in-Package(SiP)であるnRF9160を、同社のトラッキング/ゲートウェイデバイスである「まもサーチ2」に採用したと発表しました。このゲートウェイには、NordicのnRF52832 Bluetooth® Low Energy (Bluetooth LE) System-on-Chip (SoC)も搭載されています。

「まもサーチ2」は、学校の登下校中の子どもや一人暮しの高齢の家族、老人介護施設の居住者といった、家族や危険に遭いやすい人の位置情報をモニタリングすることを主な目的とする、着け外し可能な携帯用トラッキングデバイスです。工業用・商用のアセットのトラッキングも目的としています。

nRF9160 SiPのLTE-M接続機能とGPS機能、また補完機能としてGPSなしでも正確な位置測定を可能にするWi-Fi三角測量技術を搭載したこのトラッカーは、セルネットワークを介して独自のクラウドベースのプラットフォームとダッシュボードへトラッキング対象物の位置情報を定期的に送信します。その結果、ユーザーやアセット管理者が所有するBluetooth 4.0以降対応のスマートフォンからiOSおよびAndroid用の「まもサーチ」アプリを介しリモートでモニタリングすることが可能となります。
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「製品開発段階ではNordicのエンジニアによる優れた技術サポートが非常に大きな手助けとなり
IoTBankの代表取締役社長である曲氏

nRF9160 SiPの64-MHz Arm® Cortex®-M33プロセッサは、LTE-Mセルラー接続機能やその他あらゆる製品機能を実行するための十分な計算能力を提供します。1MB Flashと256KB RAMにより、高速レスポンスと複雑なアプリケーションソフトウェアに対応します。トラッキングデバイス「まもサーチ2」は、nRF9160の10 x 16 x 1 mmというコンパクトなサイズを活かし、SiP、Wi-Fiチップセット、バッテリー、Wi-Fiアンテナとセルラーアンテナを、わずか45 x 45 x 15 mm、重さ36gのデバイスの中に搭載しました。バッテリーは通常の使用状態なら1回の充電で約1ヵ月、スタンバイ状態なら3ヵ月間の使用が可能です。NordicのSiPが持つ超低消費電力という特性がその一端を担っています。

「まもサーチ2」のゲートウェイはnRF9160 SiPに加えてNordicのnRF52832 SoCも搭載しており、Bluetooth LEでの接続が可能です。そのため工場や倉庫、建設現場での資材の所在管理など、工業用・商用アセットのトラッキング用途に対応します。Bluetooth LE機能があることで、どのBluetoothビーコンからでもゲートウェイにビーコンの位置を通知することが可能となります(Bluetoothビーコンは、固定の資材置き場を判断するための信頼性の高い手法として世界中で広く用いられています)。ビーコンから発信された位置情報のデータはnRF9160が対応するLTE-Mセルラー接続でクラウドに転送できるため、管理者は付属のアプリから複数のアセットを同時にトラッキングすることが可能です。

nRF9160 SiPはグローバルなセルラーIoTアプリケーションの認証を取得済みで、コンパクトなサイズでありながら専用のアプリケーションプロセッサとメモリ、RFフロントエンド(RFFE)、GPS、およびパワーマネージメントを備えたマルチモードのLTE-M/NB-IoTモデムが組み込まれています。このSiPには、Arm M33プロセッサ、FlashとRAM、アナログおよびデジタルの幅広いペリフェラル、自動化された電源およびクロック管理、Trusted Execution用のArm TrustZone®、およびアプリケーション層セキュリティ用のArm CryptoCell™ 310が備わっています。プロセッサはBSDセキュアソケットAPIを介してLTEモデムと通信し、アプリケーション層プロトコル(CoAP、MQTT、LWM2M等)およびアプリケーションをサポートします。nRF9160 SiPのLTEモデムはSIMとeSIMの両方に対応しており、700~2200MHzのLTEバンドサポート、23dBmの出力電力、50ΩのシングルピンアンテナおよびUICCインターフェイスを提供します。LTEスタックレイヤーL1-L3、IPv4/IPv6、TCP/UDP、TLS/DTLSは、モデムファームウェアの一部です。

関連製品には、事前認証済みのシングルボード開発キットであるnRF9160 DKと、事前認証済みおよび事前コンパイル済みダウンロードとして提供されるLTEモデムファームウェア、アプリケーション層プロトコル、アプリケーションサンプルを含むソフトウェア開発キットnRF Connect SDKがあります。

NordicのnRF52832マルチプロトコルSoCには、浮動小数点演算ユニット(FPU)搭載のパワフルな64MHzで 32ビットのArm Cortex M4プロセッサと、-96-dBmの受信(RX)感度とトータルリンクバジェット100dBmを実現し、2.4GHz無線通信機能、512KB Flashと64KB RAMという大容量のメモリを搭載しています。

IoTBankの代表取締役社長である曲氏は次のように述べています。
「当社がトラッキング/ゲートウェイデバイス『まもサーチ2』にNordicのnRF9160 SiPを採用したのは消費電力が低い点が大きな理由です。一方、ゲートウェイにNordicのnRF52832 SoCを使用したのは、そのネットワーク通信機能の安定性の高さからです。」

「製品開発段階ではNordicのエンジニアによる優れた技術サポートが非常に大きな手助けとなり、そのおかげもあって商品化までのスピードを向上させることができました。」

 

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