Nordic Semiconductorはモノのインターネット(IoT)の次のフェーズを実現します
nRF91シリーズは、モノのインターネット(IoT)のためのNordic初の低消費電力セルラーデバイス製品ファミリです。当初より、可能な限り最高のエネルギー効率とセキュリティの基準を満たすよう設計されており、同時に高度なアプリケーション性能とcIoTへの可能性を実現しています。LTE-M、NB-IoT、GPSすべてのRFフロントエンド(RFFE)とパワーマネージメントを小さなパッケージにまとめたこれまでにないレベルの統合によりnR91シリーズは多くのケースで、シングルチップソリューションが実現できます。
Nordicのセルラー市場への参入
Nordic Semiconductorは、この3年間、nRF91シリーズのcIoT製品の市場投入に取り組んできました。フィンランドの開発チームは、セルラーの設計/テストに幅広い経験を積んだプロ集団です。ノキア、ブロードコム、エリクソンのような業界における数千人の長年の経験を武器に、Nordic Semiconductorはセルラー市場ですでに高い評価を得ている真のセルラープレーヤーとなっています。
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nRF91 Series – Cellular IoT for everything else
See how the nRF91 Series enables developers to design global LTE-M and NB-IoT applications
優れたハードウェアの構築に優れたソフトウェアを
これは多くの人が真実であると信じる基本理念であり、多くの業界の成功者が不可欠だと考えています。Nordicもその考え方に賛同します。超低電力無線分野におけるNordicの大きな成功は、その多くの部分が、このシナジーに基づくものです。独自のハードウェアに独自のソフトウェアを搭載することで、統合は緊密になり、性能が向上し、製品開発時間の短縮にもつながります。Nordicでは、Nordicハードウェアのためのソフトウェアも自社で開発しています。この考え方[yt1]は、nRF91シリーズとNordicのセルラー製品まで引き継がれています。
Nordicの哲学をセルラーの世界に向けて
Nordic SemiconductorがBluetooth Low Energyの業界に参入したとき、Nordicはいくつかの非常に明確な目標を掲げました。その1つはマーケットリーダーになること、そしてもう1つはNordicのBluetooth Low EnergyのSoCを、最も入手しやすく、使いやすく、サポートが豊富なデバイスにすることでした。今日のスタートアップ企業は、モノのインターネット(IoT)における次の業界のリーダーになることが可能です。Nordicは、自社のソフトウェアおよびツールのほとんどすべてを無償提供することで、当社の製品を誰もが利用でき、誰もが手頃な価格で入手できるようにしています。Nordicではすべての開発者が開発にエネルギーを全力で注ぐことが可能です。
IoTに向けたセルラーの性能
4GセルラーネットワークへのLTE-MおよびNB-IoTの導入は、今後数年間に大規模に展開される多くのIoTのスタンダードとなっています。信頼性、セキュリティ上の安全性、低消費電力動作に向けて策定されたこれらの規格により、世界のほぼ全域を網羅するユビキタスなセルラーのエリアカバレッジとともに、LPWAN (Low Power Wide Area Network)のIoT接続は他に類をみない展開が可能な選択肢となります。
LTE-MおよびNB-IoTは、3GPP(3rd Generation Partnership Project)によって開発され管理されたオープンスタンダードです。これにより、世界中で運用面においての相互互換性と信頼性が保証されます。
nRF9160はコンパクトなシステムオンチップ(SoC)デバイスで、パワフルなArm Cortex-M33アプリケーションプロセッサとオンチップGPSを搭載することにより、LTE-MとNB-IoTをサポートします。
lte-m
LTE-M(eMTCまたはCat-M1とも呼ばれます)は、中速のスループットの低消費電力アプロケーション向けに設計されています。通常のLTEで使用される20MHzに比べて1.4MHzと帯域幅が狭く、ロングレンジをサポートしますが、スループットは低下します。ダウンリンク375kbps、アップリンク300kpbsで、IP稼働で100kbpsのアプリケーションスループットを提供します。TCP/TLSエンドツーエンドのセキュアな接続に最適です。通常のLTEと同じセルハンドオーバー機能を使い、モビリティをサポートしています。現在、LTE-Mとのローミングが可能で、複数の地域をまたいで運用されるアプリケーションに最適です。レイテンシはミリセカンドレンジで、時間が重要となるアプリケーション向けにリアルタイムなコミュニケーションを提供します。LTE-Mは資産追跡やウェアラブル、医療、POS、ホームセキュリティといった低消費電力で低レイテンシおよび/もしくはモビリティが要求される中速のスループットのアプリケーションに最適です。

NB-IoT
NB-IoT(Cat-NB1とも呼ばれます)は、従来のLTE物理層を使用しないナローバンド技術の標準規格ですが、LTEの帯域内またはその周辺において他のLTEデバイスと共存して動作するように設計されています。NB-IoTは、200kHzの帯域幅を持ち、LTE-MやLTEと比較しロングレンジで低いスループットを実現します。ダウンリンク60kbps、アップリンク30kbpsで、低速のスループットが求められるスタティックな低消費電力アプリケーションに最適です。NB-IoTはスマートメータリングや、スマート農業、スマートシティーといった低消費電力で長距離向けのスタティックで低速のスループットのアプリケーションに最適です
nRF9160: Optimized for ultra low power and small cellular IoT applications
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nRF9160: Optimized for ultra low power and small cellular IoT applications
エネルギー効率
エネルギー効率は、セルラーIoT技術の礎となるものです。LTE-MとNB-IoTは、バッテリ駆動でありながら何年もの間長期間動作するよう設計されています。その実現のためさまざまな手法を使用し達成されました。データスループットを標準のLTEよりも低く抑え、変調方式は比較的単純であり、無線通信もそれほど複雑ではないため、エネルギー消費量が低下します。しかし実際には他のすべての低電力通信技術と同様に、スリープモード、ウェイクアップ、通信などを効果的かつ効率的に管理することが鍵となります。
LTE eDRX(Extended Discontinuous Reception)とLTE PSM(Power Savingモード)という2つの省エネルギー技術の革新が、LTE-M省電力機能に大きく貢献しています。eDRXとPSMは協調し動作するため、バッテリ駆動で何年もの間動作継続が可能です。
LTEは、1.28秒継続するページングサイクルのシステムを使用します。ページングサイクルは、データ交換を行うためにネットワークがデバイスへの接続を試みる時間の幅です。ページングウィンドウ間の休止期間はハイパーフレームと呼ばれます。eDRXのメリットは、デバイスが次のページングウィンドウでアクティビティを再開する前に、それぞれ10.24秒の間隔で「N回」(40回以上)のハイパーフレームが発生することです。このようにして、デバイスは非常に効率良く同期された方法でスリープ状態とアクティブ状態を取ることができます。
PSMモードでは、デバイスが必要な時にディープスリープモードに入ることができます。これはおそらく1時間、1日またはそれ以上の間隔になる場合があります。リアルタイム性であることがそこまで重要でなく、定期的に通信すれば良いアプリケーション、例えば農業の灌漑システムなどに適しています。この方式は非常に高いレベルで省エネルギーを実現し、単三サイズのリチウム電池2本程度で最大10年間も動作することができます。
nRF9160は、eDRXおよびPSMを含むLTE-MおよびNB-IoT規格で実現されるあらゆる省電力効率化を最大限に活用するよう設計されています。

サービスの質
セルラーは非常に高いサービス品質(QoS)のために設計されています。接続数を把握することができ、それに応じた対応と管理が可能です。無許可の帯域にはそのような保証はなく、誰にでも運用ができてしまいます。性能と信頼性を保証するためにも、ライセンス認可を受けたセルラーは、LPWANにおける正しい選択肢と言えます。
エリアカバーと配備密度
LTE-MとNB-IoTは優れたスペクトル効率を目指して設計されており、本質的に低いアクティビティが典型的なユースケースとして想定されているため、数十台のデバイスを一つの基地局に接続することが可能です。通常、セルタワーはいくつかの基地局をホストしており、これは大規模なスケールで高密度配備を実現できる可能性があることを意味します。
クラス最高のセキュリティ
nRF9160は、デバイスのセキュリティをさらに強化するためArm TrustZoneやArm CryptoCellといった強力なセキュリティ対策を実装しており、安全かつ信頼できる実行、キー生成、ストレージを実現しています。
ファームウェアのアップデートがネットワークに接続するすべてのコンピュータのセキュリティにとって重要であるのと同様に、接続されているすべてのデバイスは、OTA無線でファームウェアのアップデートをダウンロードできなくてはなりません。これは、規格や導入が利用可能となった後に検出されたセキュリティホールを修正しデバイスを更新するためです。また、運用時間が経過するにつれてデバイスのパフォーマンスを最適化したり、場合によっては新しい機能を追加したりすることもできます。
エッジコンピューティング向け
nRF91はArm Cortex-M33を専用アプリケーションプロセッサとして導入しました。1MBのフラッシュメモリと256kBのRAMを備え、幅広いペリフェラルを搭載しています。非常に能力が高く、LTEが持つ接続性とポジショニングのオプションの枠を超えて幅広い選択肢のユースケース要件に応え、cIoTの世界に真のエッジコンピューティングの可能性をもたらせてくれるデバイスです。
nRF Pizza: Nordic Thingy:91 concept
nRF Pizza: Nordic Thingy:91 concept
開発
セルラーIoT機能搭載
nRF9160 SiP
低電力のシステムオンチップ(SoC)でLTE-M/NB-IoTモデムとGPSを統合
LTE-MとNB-IoTは700 MHz〜2.2 GHz帯域をサポート
ワールドワイド運用が可能
最大+23 dBmの出力電力
-108 dBm RX感度(LTE-M)
Arm Cortex-M33
1 MBフラッシュ + 256 kB RAM
Arm TrustZone + Arm CryptoCell
eDRX,、PSM
SMS、IPv4/IPv6
TCP/UDP、TLS/DTLS
BSDセキュアソケット、LTE L3 API
ATコマンドによる制御
nRF9160 DK
nRF9160 DKはLTE-M、NB-IoT、GPS、Bluetooth Low Energyに対応したnRF9160 SiP向け開発キットです。
Nordic Thingy:91
The Nordic Thingy:91 is an easy-to-use cellular IoT prototyping platform, designed to help building prototypes and demos, without the need to build hardware or even write firmware.